関空第4ターミナル建設構想 本格的なターミナルがもう一つできるかも

関空イメージ

 

2016年4月1日に本格的に民営化され「関西エアポート」になります。関空は現在訪日旅客の増加による追い風により、第3ターミナルを建設中です。

 

第2ターミナルに続き、第3ターミナルはLCC専用のターミナルになります。さらに民営化される「関西エアポート」に今回第4ターミナルの建設の構想があることがわかりました。

 

この第4ターミナルですが、LCCではなく大手航空会社が利用する第1ターミナルのような本格的なターミナルなる可能性があります。実現すれば、相当な規模になり、かなりの便が関空へ発着することになります。

 

今回は、関空の第4ターミナル構想について、その規模や実現性などについていろいろ調べてみました。

 

 

関空の現在の状況

 

関空の現在の状況は、訪日外国人の増加により、絶好調な状況が続いています。たとえば2017年2月の旅客数を成田空港と比べてみましょう。

 

関空の2017年2月の国際線旅客数は前年同月比30%増の153万1768人になっています。さらにその内訳は、

  • 日本人旅客数は2.2%増の48万2710人
  • 外国人旅客数は50.0%増の103万4950人

 

一方成田空港の2017年2月の国際線旅客数は前年比7.5%増の249万1582人。さらにその内訳は、

  • 日本人旅客数は4.3%増の104万676人
  • 外国人旅客数は12.6%増の104万4516人

 

つまり、関空は成田に日本人旅客数は、大きく違いますが、外国人旅客数は同規模で、成田を抜くのは時間の問題のような情勢。日本の人口や経済を考えると、日本人が今後爆発的に伸びるというのは考えにくく、外国人旅客数の増加が旅客数に影響を及ぼしそうです。

 

ちなみに成田は通過客が、3.7%増の40万6390人、関空の通過客は13.1%増の14,108人の差も大きいです。ただ、今後関空がネットワークを広げていけば、必然的に通過客も増えていくようになるでしょう。

 

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関空の第2ターミナル当初の計画

 

関空には開港時期の当初の計画や、第2滑走路ができた当時の計画では、現在の第1ターミナルのような大規模なターミナルの建設の計画がありました。

 

第2滑走路ができた2007年当時の計画を紹介します。

 

関空計画

出典 関西国際空港株式会社

 

当時は、LCCがほとんど就航しておらず、今のようなLCCターミナル専用のターミナルの構想はありませんでした。代わりに第2のメインターミナルを造る計画でした。ただ外国人旅客数も少なかっため、事実上計画は頓挫したような状況でした。

 

 

民営化される関西エアポートの構想

 

今回明らかになったのが、民営化される関西エアポート会社の構想。第4ターミナル構想は、以前からありました。しかし、それは、最近のLCCの活況を反映して、簡素なLCCターミナルを造る計画でした。

 

しかし、関西エアポートの構想はもっと大きく、今後の需要を見極めながらですが、第4ターミナルは現在の第1ターミナルと同様な商業施設が入る大規模なものという構想を持っているようです。
関空:本格ターミナル構想…4施設目、大手増便に対応 – 毎日新聞

大規模なターミナルの建設の構想を持つ背景は、最近はLCCだけでなく大手航空会社の増便も盛んなため。関西エアポートでは、44年後の関空利用者は現在の2倍弱の4153万人という目標値を掲げています。

 

4000万人以上の旅客数となると、第4ターミナルはLCC専用のような簡素なターミナルでは、処理能力が足りず第1ターミナルが逼迫するという予想があるようです。また、空港の収益は、航空機の着陸料以上に、商業施設での収益が重要です。そのため、商業施設が充実したターミナルにし、航空外収益で稼ごうという思惑もあるでしょう。

 

第4ターミナルはどこにつくる?

 

第4ターミナルが、現在の第1ターミナルのようなメインターミナルになるとすると、どこにどのような規模でできるのでしょうか?この点、毎日新聞の記事では、第1ターミナルの北側にある150ヘクタールの空き地活用が有力との見方を示しています。

 

ただ、個人的に気になるのは、第1滑走路と第2滑走路の間に埋め立てがされていないエリアがあります。関空の開港当時の計画では、ここも埋め立てがされる計画でした。ただ関空の経営状態が悪く、なんとかして第2滑走路を建設したい関空側との妥協で、費用を節約して一部埋め立てがされない箇所ができたわけです。

 

でも、この埋め立てがされないエリアは、とても中途半端です。このいわば“池”のようなエリアがあるばかりに、LCCターミナルへの連絡バスは、ぐるっと迂回しなければならず、余計に時間がかかってしまいます。

 

しかし、この中途半端なエリアを埋め立てることで、そこに大きな第4ターミナルを建設することが可能になります。埋め立ては国が行うことになりますが、鉄道駅からの利便性も向上しますし、LCCターミナルへのアクセスが便利になります。

 

日本が観光立国を目指すのなら、このような投資はとても有益なような感じがします。ぜひ第4ターミナルは、現在の鉄道駅からも近く、大規模なものが実現して欲しいと思います。

 

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