北陸新幹線大阪延伸はどのルートに? 難しい4つのルートの選択

北陸新幹線イメージ

 

北陸新幹線が今年開業しましたがまだまだ中途半端な状態ですよね。北陸新幹線は最終的には金沢から福井を経て大阪までをつなぐ計画です。

 

ただこの区間ですが、敦賀までの建設は決定しているのですが敦賀から関西にどのようなルートを通るのかは争いがあってまだ決まっていません。まずはこのルートが決定されなければ建設へと進まないのです。

 

今日は北陸新幹線の懸念である大阪までの延伸についていろいろ調べてみました。

 

 

 

北陸新幹線大阪延伸の3ルート

 

北陸新幹線の敦賀から大阪延伸は次の3ルートがそれぞれ検討されていました。

  1. 小浜ルート
  2. 米原ルート
  3. 湖西ルート

 

小浜ルートは、敦賀から福井県小浜を通り京都府の亀岡を経て大阪に延伸するという計画。

米原ルートは、敦賀から米原まで北陸新幹線を延伸し米原で東海道新幹線に合流するという計画

湖西ルートは、敦賀から琵琶湖の西を通り京都駅まで延伸し京都駅で東海道新幹線に合流するという計画

 

それぞれ一長一短があり、どのルートにするかがなかなか決まらない状況でした。ただ関西7府県などでつくる関西広域連合は2013年、建設費用と所要時間を試算し、米原ルートが適切と提言した。

 

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米原ルートは建設費が一番少ないと予想されますが、関西までの所要時間は一番長くかかります。にもかかわらず関西広域連合が米原ルートを選んだのには、北陸経済が首都圏経済に飲み込まれてしまうのではないかとの危機感があったと思います。

 

もともと北陸は歴史上関西との接点が多かったわけで今でも特急が頻発し、北陸、関西両地域との交流は盛んですからね。だからこそ早期着工が望める米原ルートを選んだのでしょう。

これによって北陸新幹線の大阪延伸が一気に進むかと思われましたが、そこに待ったをかかりました。

 

それは東海道新幹線を管轄するJR東海。7月の記者会見で柘植康英社長は「現状でも数分間隔で運行する過密ダイヤを縫って(東海道新幹線)と合流するのは困難」と主張しました。

 

この主張からすると京都駅は米原駅よりさらに過密ダイヤ。京都駅での合流も難しいような気もするのですが。そんな中JR西日本が新たなルートを主張するようになりました。

 

JR西日本が主張する第4のルート

 

JR西日本は従来の3つのルート以外に新たなルートを健闘していることがわかりました。

 

第4のルートは、「小浜・京都ルート」。このルートは小浜ルートに似ていますが、観光都市京都を通ることで異なります。

 

小浜ルートは京都駅を通らずそのまま大阪へと延伸する計画です。ただこのルートは世界的な観光都市で人口も多い京都を通らないことで、経済効果が他と比べて低いのが弱点でした。

 

京都を通ることにすれば、経済効果は高くなります。しかし小浜ルートの弱点はその建設費。小浜ルートの変形タイプである第4のルート「小浜・京都ルート」も新たな建設の区間が長い以上、高い建設費の問題は残ります。

 

さらに、米原ルートや湖西ルートと同じように東海道新幹線との合流でJR東海の反対も予想されます。

 

4つのルートのメリットとデメリット

 

ココで4つのルートのメリットとデメリットについて考えてみましょう。

 

まず新大阪駅までの所要時間は、

  1. 小浜ルート 33分
  2. 米原ルート 45分
  3. 湖西ルート 35分
  4. 小浜・京都ルート 不明 ただし40分程度になるのでは

 

延伸のための建設費

  1. 小浜ルート 9500億円
  2. 米原ルート 5100億円
  3. 湖西ルート 7700億円
  4. 小浜・京都ルート 不明 ただし小浜ルートの変形で8000億程度?

 

経済効果

  1. 小浜ルート 京都を通らないため他と比べ経済効果は低い
  2. 米原ルート 京都を通るが東海道新幹線区間をかなり流用するので微妙
  3. 湖西ルート 京都を通るため他と比べ経済効果は高い 3ルート中最大
  4. 小浜・京都ルート 不明 ただし京都を通るため他と比べ経済効果は高いはず

 

経済効果は湖西ルート>小浜・京都ルート>小浜ルート>米原ルートという感じだろうか。

 

また北陸新幹線は災害時に東海道新幹線のバイパス的な機能としても期待されます。その意味では米原ルートが一番良くなく小浜ルートが最も優れているとも言えます。

 

地元の思惑は?

北陸新幹線の大阪までの延伸は、沿線の自治体などの思惑も交錯します。

北陸新幹線、譲れない一線 大阪延伸「第4のルート」…自治体綱引き (産経新聞) – Yahoo!ニュース

福井県は小浜を通る「小浜ルート」をもちろん推します。ただ他の北陸2県は石川県が早期着工ができそうで費用も少ない「米原ルート」を推しています。

富山県は「北陸3県の考えを調整するにも材料が不足しており、国の調査が必要だ」と中途半端な見解。

 

さらに滋賀県の思惑もあります。

【関西の議論】どうなる北陸新幹線・大阪延伸ルート…「滋賀県外し」に地元・三日月知事がマジギレ(1/3ページ) – 産経WEST

ただし滋賀県民からすると新幹線開業により並行在来線がJR西日本から分離されるというデメリットもありますので、ますます複雑になりますね。

 

一番良いのは、JR西日本もかつて主張していたように新幹線フル規格ではなく湖西線をフリーゲージで通るという方法。これが個人的にも一番良いのではないかと思ってます。

北陸新幹線の福井以南ーフル規格での建設は無理だと心得た方が良い

 

 

 

また多くの人はこんな意見も持っているようですよ。

 

 

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One Response to “北陸新幹線大阪延伸はどのルートに? 難しい4つのルートの選択”

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