ベルギー拠点のタリスの新列車は驚きの安さ 海外と比べると日本の料金は高い?

 

タリスイメージ

 

 

航空機はLCCの登場により格安運賃が実現しています。しかし鉄道とりわけ日本の大動脈である東海道新幹線などの高速鉄道はなかなか安くなりません。

 

LCCは飛行機で実現できても、鉄道は別とおもいきやヨーロッパでは驚くような安さの新列車が登場しています。まさに「LCC鉄道」。

 

今回はベルギーを拠点とする鉄道が会社の新列車の驚きの安い運賃のニュース、日本の高速鉄道などの長距離列車の料金は他国と比べるとどうなのかをいろいろ調べてみました。

 

 

タリスの新列車「IZY(イージー)」は鉄道のLCC

 

ベルギーを拠点とする鉄道会社「タリス」は、フランス、オランダ、ドイツの4カ国を高速鉄道で結んでいます。そのタリスに新たな格安の高速鉄道が登場します。その名は「IZY(イージー)」。格安な料金が魅力の高速鉄道です。

 

「IZY(イージー)」は、ベルギーの首都であるブリュッセルとパリ間のおよそ300キロメートルを所要時間2時間08分~2時間30分で走る高速鉄道です。従来のタリスの高速鉄道が、同区間を約1時間20分の所要時間ですから、余分に1時間程度かかるという感じです。

 

東海道新幹線の東京-名古屋間は距離366キロメートル。所要時間は約1時間40分。一方こだまは約3時間。このようにタリスの従来の高速鉄道とIZY(イージー)は、東海道新幹線ののぞみとこだまの関係にも似ていますね。

 

 

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タリスの高速鉄道驚きの料金

 

タリスの従来の高速鉄道は、当日購入の場合は、エコノミーシートで99ユーロ(12,375円)。当日買うなら、距離や所要時間を考えると日本の新幹線とよく似た料金ですがちょっと高い感じです。東京から名古屋までののぞみの料金が1万1,090円ですからね。

 

しかし、ヨーロッパの鉄道は早く購入すれば料金が格安になるような運賃サービスがあります。タリスの場合も、2カ月前までに予約すれば41~52ユーロ(5,125円~6,500円)という格安運賃が実現します。

 

※1ユーロ125円で計算

 

円安でユーロが割高感があるにもかかわらず、高速鉄道が予約が早いという制約があるものの、5,000円~6,000円程度で乗れるのは新幹線と比べると割安感を感じますね。しかもベルギーからパリを結ぶ国境を超える国際列車ですからね。しかし驚くのはまだ早いです。新列車のIZY(イージー)はさらに上を行く驚きの安さです。

 

IZY(イージー)の料金にびっくり

 

新列車のIZY(イージー)の料金は、ブリュッセルとパリ間で当日の購入で59ユーロ(7,375円)。2カ月前までの予約で19ユーロ(2,375円)になります。日本の新幹線がのぞみとこだまで料金がたいして変わらないのとは違い、この料金にはびっくりします。2ヶ月前までの予約なら日本の青春18切符1回分の料金で高速鉄道に乗れるわけですから。

 

※1ユーロ125円で計算

 

確かに東海道新幹線にも「ぷらっとこだま」という格安な料金で乗れるシステムもあります。しかし、通常の料金との差額は3,000円程度、ぷらっとこだまにはドリンク券がつくもののタリスの料金体系を考えると割高感があります。

 

さらにこの(イージー)は、もっと格安な料金が存在します。それは椅子を倒して座る補助席。補助席ならなんと15ユーロ(1,875円)。着席保証がない乗車券ならなんと10ユーロ(1,250円)! 新幹線がダイヤの乱れや帰省ラッシュで立って乗るような場合がありますが、立っても同じ料金と比べると雲泥の差ですね。ただし、補助席や着席保証のない乗車券は数に限りがありますけどね。

 

世界の高速鉄道の料金は?

 

鉄道のLCCの料金には驚きですが、では世界の高速鉄道の料金は日本と比べてどうなのでしょうか?

 

韓国の場合

お隣の国韓国にはKTXという高速鉄道があります。 ソウル-釜山間408.5kmを約2時間30分で結び、料金は52,900ウォン(5,025円)。  ソウル-光州349.6km を約2時間で結び、料金は39,700ウォン(3,771円)という感じです。

 

日本の新幹線と比べるとかなり料金が安いですね。近年は円安の影響もあり、日本と韓国の物価の印象はそれほど変わりません。しかし、高速鉄道になると料金は半額以下ぐらいの水準です。

 

しかも韓国には高速鉄道といえないかもしれませんが、少しスピードが遅い セマウル号やムグンファ号もあります。
セマウル号は、ソウル-釜山間を5時間で走り、料金は、39,300ウォン(月~木3,773円)、41,100ウォン(金~日3,904円)になっています。これでもかなり安いのですが、さらにムグンファ号は激安です。
 

ムグンファ号は、ソウル-釜山間を5時間30分で走り、料金は、26,500ウォン(月~木2,517円)、27,700ウォン(金~日2,631円)です。

 

※ 1ウォン=約0.095円

 

たしかに所要時間はかなりかかりますが、ゆったりした特急用座席で移動できるのは楽です。日本の青春18切符のシーズンも格安で移動できますが、乗り換えが多くて疲れます。また、日本の在来線の特急列車も新幹線と比べるとそれほど安くもありません。日本はそもそも運賃自体が高いからです。

 

とりあえず韓国の料金で比べてみましたが、ヨーロッパは前述のように早く予約すればかなりお得な料金になります。中国の高速鉄道は韓国以上に料金が格安です。日本は高速鉄道の料金は世界からみるとかなり高い料金になります。日本では航空だけでなく、鉄道にもLCCの出現が必要ですね。

 

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