どうなる明治の産業革命遺産の世界遺産登録 世界遺産委員会の決議は?

世界遺産イメージ

 

「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録されるかが微妙な状況になってきましたね。

ドイツ・ボンで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は、日本が推薦する「明治日本の産業革命遺産」について審議する予定でした。しかし、韓国が委員会で行う発言の内容などを巡って日本と韓国の間で調整が難航していることから、日本時間の5日午後10時に1日先送りされることになりました。

予断を許さない状況ですね。この状況を見て、ネットでは「韓国の裏切り行為」とする反応で熱くなっています。

なぜなら、韓国が登録を目指す「百済歴史遺跡区」は、先の外交交渉で両国ともに世界遺産登録で強力するとしており、すでに世界文化遺産に登録が決定していることが火に油をそそぐ結果となっているからです。

はたして世界遺産委員会の決議はどうなるのでしょうか?

 

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百済歴史遺跡区はどうなん?

 

百済歴史遺跡区の世界遺産委員会の決議は、全会一致でわずかな時間で決まりました。

イコモス(ICOMOS、国際記念物遺跡会議)は、「登録勧告」の評価をしていました。登録勧告の評価をした候補は、基本的に世界遺産に登録されるという流れからすると、まあこれは一応妥当な結果なんだろうなと思います。イコモスにも政治的な影響があったことは否定しませんがね。

 

日韓の交渉はどうだったのか?

 

岸田外務大臣は、6月22日の日韓外相会談後に、両国の推薦案件の世界遺産登録に向け協力することで「完全に一致した」と明言していました。果たして完全に一致したというのは、ちょっと甘かったのかなという気はします。

百済歴史遺跡区に関して、行ったこともなくよく知らないですが、日本が難癖をつければ世界遺産委員会の決議に影響を与えたかもしれません。ただ、それやっちゃうと両国に遺恨を残し、今後の日本の推薦物件にことごとく難癖をつけられなくもないです。

また日本がとるべき反対意見が世界的に見て評価されるのかどうかという問題もありますし。

そんな状況で、「お互い登録に協力するということでどうですか?」はちょっと外交交渉カードとしてはどうかなと思う。

 

韓国は、明治日本の産業革命遺産に関しては、「強制労働」という文言を入れなければ絶対に反対するという強い態度でしたから。「なら勝手に反対してたら」と言ったら、やっぱり世界遺産の登録は難しかったんじゃなかったかなと思う。韓国の執拗な攻勢をみたら。

とすると、日本側はが主張する、「委員会はあくまで学術的・技術的な観点から議論が行われる場であり、歴史などに踏み込んだ発言は控えるべきだ」というのももっとも意見なんですが、それが韓国に通用するのかなという疑問は残ります。

強制労働の文言を入れるかどうかの詰めが甘かったのではないかという気はします。

 

ヒロの一言

さて、今回の世界遺産の登録。私は歴史学者でもないし、事実を知らないので強制労働が果たしてあったかどうかはわかりません。

ただ、今の日本の「社畜」、「サービス残業」、「ブラック企業」などが蔓延する状況では、明治の日本ではもっと過酷な状況に労働者は晒されていたのは間違いないでしょう。これは日本だけでなくイギリスの産業革命でも同じことが言えるでしょうが。

世界遺産に登録されるにおいて、やっぱりこの負の側面も隠すことなく登録を受けたい。諸外国から変な突っ込みを受けることなくね。

最近の日本は、とにかく経済効果だといわんばかりに世界遺産登録の数にこだわっていますが。世界遺産に登録されても、イマイチ魅力がなければ登録から日がたてば忘れ去られる存在になるしね。

ところで以前韓国ソウルにある世界遺産「宗廟」に行ったことがあります。
GW明けの平日ということもあってか、人は少なく閑古鳥が鳴いているような状況でした。

もちろん私が訪れた時が、たまたまだったかもしれません。

でも、世界遺産の京都なんかは平日でも外国人で一杯ですよ。貴船や鞍馬の日本人はあまり知らないお祭りでも外国人がわんさか来ています。もちろん円安、LCCというマスコミおなじみのキーワードの影響もあるでしょうが。

ただ、両国の世界遺産を見て比べると、京都やっぱり圧倒的に良い!京都だけでなく、姫路城、奈良、法隆寺、屋久島、宮島、原爆ドーム、知床などはやっぱり凄いです。だから多くの外国人を吸引するのだと思います。
世界遺産は数にこだわるのではなく、負の面もクリアしてぜひ登録を目指してもらいたい。

富士山もできれば「自然遺産」として登録して欲しかった。「なぜこれだけ美しい山が自然遺産じゃなく文化遺産なんですか?」というツッコミを入れられることなくね。

 

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