明治の産業革命遺産の世界遺産登録決定 日本と韓国の世界遺産比較 

世界遺産イメージ

 

昨夜ユネスコの世界遺産会議が開かれ、明治日本の産業革命遺産の世界遺産登録決定されました。

関係者の皆さんは安堵したことでしょう。

まずはおめでとうございます。今後は世界遺産にふさわしい遺産の維持をよろしくお願いします。

今回韓国と揉めにもめた明治の産業革命遺産の世界遺産登録。ニュースに大きく取り上げられたので多くの人が関心を持ったことでしょう。

そこで今回は、両国の世界遺産をもっと知るため、日本と韓国の世界遺産を比較してみました。両国の世界遺産はいったいどれくらいの違いがあるのでしょうか?

 

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世界遺産の数の違い

まず日本の世界遺産の総数ですが、「18」です。今回の産業革命遺産も含めると「19」になりますから、「20」の大台も近づいてきました。近年は連続で登録が決定されていますので、数も多くなってきました。

一方韓国はというと、その数「11」です。この数字は皆さんどう思いますか? 私の感想は思ったより多い印象です。国土の広さなどを考えると日本が韓国に対してかなり水をあけているのかと思っていました。

ちなみに北朝鮮の世界遺産の数は「2」です。韓国と北朝鮮を足すと13になります。

両国の世界遺産の総数を見てきましたが、さらに自然遺産と文化遺産のそれぞれの数も見ていきましょう。

 

  • 日本 世界遺産の総数18 文化遺産14 自然遺産4 +今回の文化遺産1
  • 韓国 世界遺産の総数11 文化遺産10 自然遺産1 +今回の文化遺産1

 

両国とも圧倒的に文化遺産が多いのは似ています。

両国の世界遺産を列挙します。わかりやすいように文化遺産と自然遺産を分けてご紹介します。

日本

文化遺産

登録世界遺産 登録年
法隆寺地域の仏教建造物 1993年
姫路城 1993年
古都京都の文化財 1994年
白川郷・五箇山の合掌造り集落 1995年
原爆ドーム 1996年
厳島神社 1996年
古都奈良の文化財 1998年
日光の社寺 1999年
琉球王国のグスク及び関連遺産群 2000年
紀伊山地の霊場と参詣道 2004年
石見銀山遺跡とその文化的景観 2007年
平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群 2011年
富士山―信仰の対象と芸術の源泉 2013年
富岡製糸場と絹産業遺産群 2014年
明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業 2015年

自然遺産

登録世界遺産 登録年
屋久島 1993年
白神山地 1993年
知床 2005年
小笠原諸島 2011年

 

韓国

文化遺産

登録世界遺産 登録年
石窟庵(ソックラム)と仏国寺(プルグクサ) 1995年
八萬大蔵経の納められた伽耶山海印寺(カヤサンヘインサ) 1995年
宗廟(チョンミョ) 1995年
昌徳宮(チャンドックン) 1997年
華城(ファソン) 1997年
慶州(キョンジュ)歴史地域 2000年
高敞(コチャン)、和順(ファスン)、江華(クアンファ)の支石墓群跡 2000年
朝鮮王朝の王墓群 2009年
韓国の歴史的集落群:河回と良洞 2010年
Namhansanseong (南漢山城(ナムハンサンソン)) 2014年
百済歴史遺跡 2015年

自然遺産

登録世界遺産 登録年
済州火山島と溶岩洞窟群 2007年

 

地域的な特徴は?

日本と韓国の世界遺産地域的な特徴があるかどうかも調べてみました。世界遺産は、今回登録された産業革命遺産のように地域をまたいで広く登録されるケースもあるので、実際の登録数と地域ごとの世界遺産の合計とは数が合致しません。

 

日本の世界遺産の地域的な特徴

日本の世界遺産は、北海道1、東北3、関東3、中部3、近畿5、中国3、九州沖縄3

これだけを見ると、全国に万遍なく世界遺産が分布しているようだが、京都、奈良、紀伊山地など広範囲かつ多くの対象物が世界遺産に登録されているため、近畿地方から中国地方にかけてがかなりのウェートを占めているといえるでしょう。

 

韓国の世界遺産の地域的な特徴

韓国の世界遺産は、ソウル特別市3、仁川広域市1、京畿道2、慶尚南道1、慶州市3、忠清南道1、済州道1、全羅南道1、全羅北道2

韓国の世界遺産は、ソウルや仁川、京畿道などの広域首都圏と慶州市に集中しているイメージを持つ。

 

両国とも世界遺産の登録がほとんど文化遺産のため、歴史がある地域に世界遺産が集中する傾向がある。

 

日本と韓国の世界遺産暫定リスト掲載物件

 

今回、明治の産業革命遺産で遺恨を残した両国ですが、現在のところ数は日本がやや優勢です。ただ、日本は世界遺産委員会の委員国の任期が今年で切れますが、韓国は2017年まで残しています。

委員国任期中は、登録数を稼ぐチャンスでもあります。日本も実際に委員国任期中は、毎年のように世界遺産登録を果たしましたから。

ここでは世界遺産の登録を狙う世界遺産暫定リスト掲載物件をご紹介します。

 

日本

日本の暫定リスト掲載物件10件ですべて文化遺産

日本語名 記載年
武家の古都・鎌倉 1992年
彦根城 1992年
長崎の教会群とキリスト教関連遺産 2007年
飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群 2007年
国立西洋美術館本館 2007年
北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群 2009年
宗像・沖ノ島と関連遺産群 2009年
百舌鳥・古市古墳群 2010年
金を中心とする佐渡鉱山の遺産群 2010年
平泉―浄土を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―(拡張) 2012年

 

韓国

日本語名 記載年
Ancient Mountain Fortresses in Central Korea/漢陽都城 2010年
Daegokcheon Stream Petroglyphs/盤亀台岩刻画 2010年
Gaya Tumuli of Gimhae – Haman/金海のガヤ古墳 2013年
Gongju and Buyeo Historic Sites/公州・扶余歴史遺跡 2010年
Iksan Historic Areas/益山歴史遺跡地区 2010年
Kangjingun Kiln Sites/康津青磁陶窯址 1994年
Mt. Soraksan Nature Reserve/雪嶽山国立公園 2009年
Naganeupseong, Town Fortress and Villag/樂安邑城 2011年
 Oeam Village/牙山外岩民俗村 2011年
 Salterns/霊光郡塩田 2010年
 Seoul City Wall/漢陽都城 2012年
Seowon, Confucian Academies of Korea/書院 2011年
Sites of fossilized dinosaurs throughout the Southern seacoast/南海岸 一帯 恐竜化石地 2002年
Southwestern Coast Tidal Flats/南西部の海岸干潟 2010年
The Goryeong Jisandong Daegaya Tumuli/大加耶古墳 2013年
The Goryeong Jisandong Daegaya Tumuli/韓国の伝統的な仏教山の寺院 2013年
Upo Wetland/牛浦沼 2011年

 

韓国の世界遺産暫定リスト掲載物件は全部で17で日本よりかなり多いです。文化遺産が多いですが、自然遺産も4つあります。どんな所かチェックしたところなかなか強敵もいますね。世界遺産委員会の任期を2年残す韓国は、さらに増やす可能性も高いですね。

 

まとめとヒロの一言

世界遺産の数を争うことはたしかにあまり意味がないことかもしれません。しかし、訪日外国人による観光分野や日本にとって、成長産業となり今後もさらなる伸びが期待されます。

隣国が魅力が上がり、外国人観光客増加は、日本の外国人観光客減少という事態を招くかもしれません。一昔前の韓流ブームのように。

総合的に言って日本は観光のポテンシャルは高いと思います。ただ、情報がかなり集中していて眠っている良い所が全国にたくさんあることは気になりますね。

 

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