2日間に渡って大回り乗車ができるって本当!? 秘密は継続乗車そのルールは?
たった100円ちょっとでたっぷり鉄道旅が楽しめると人気の「大回り乗車」。首都圏や関西圏などをはじめとした大都市近郊区間を普通乗車券(回数券でも可)を使用する場合に認められる特例です。
大都市近郊区間内の切符は、「当日のみ有効、途中下車無効」というルールになっています。つまり、途中下車はできないし、当日1日に限って列車旅を楽しむことができるのが原則ルールになっています。
しかし、この原則ルールに例外がある日が1日だけあります。それは大晦日。大晦日はJR各線は終電がなく終夜運転を実施します。なおかつJRの別の規則で「継続乗車」という別のルールがあります。
このルールのおかげでなんと12月31日から1月1日にかけて大回り乗車することが可能になるのです。今回は、この素晴らしいルール「継続乗車」についていろいろ調べてみました。
大晦日から元旦にかけて大回り乗車を可能にする継続乗車とは?
通常1日だけの有効期間の切符が、なんと大回り乗車で2日目も使うことができるのは「継続乗車」というルールがあるからです。
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継続乗車とは?
継続乗車はJR旅客営業規則第155条に下記のような定めがあります。
「入場後に有効期間を経過した当該使用乗車券は、途中下車をしないでそのまま旅行を継続する場合に限つて、その券面に表示された着駅までは、(略)これを使用することができる。(以下略)」
普段の日ですと、夜遅くの最終電車に乗りました。降りる着駅によっては、0時を過ぎ日をまたいで翌日なんて場合もありますよね。そんな場合は切符が無効になるのではなく、終電に乗って目的地までは行くことができます。
通常鉄道は終電があるのですが、終電がない日があります。それは大晦日ですね。大晦日は路線によっては終電がなく電車が走っています。理屈では電車が走っている以上、大回り乗車のルールに反しなければそのまま乗り続けることができます。
そのまま乗車していて、途中下車をしなければ(そもそも大回り乗車は途中下車しませんから)、継続乗車のルールを適用し、着駅までずっと使用することができるわけです。
大回り乗車と継続乗車のルールを併用すれば、最大で12月31日の始発から1月1日の終電まで列車旅を楽しむことができるわけです。かなり眠いでしょうし、疲労感もあるでしょうが。
ずっと電車に乗っていたら疲れるし、お尻も痛いでしょうから途中の駅で電車の写真を撮ったり、駅ナカでご飯を食べて休憩することが良いでしょう。
ただし、この裏技的な方法はあくまでも規則です。そのため駅員さんによっては不審に思う人もいるでしょう。またICカードなどは自動改札口で引っかかってしまいます。
そのため実行する場合は、切符を購入し駅員さんに大回り乗車+継続乗車を適用したと説明し、有人改札口から出る必要があります。また駅員さんによっては大回り乗車のルートを説明を求める人もいるので、行程図も持参しておくとトラブルがなくおススメです。
フリー切符によっては12月31日から1月1日にかけて使える場合も
関西方面に観光する人に便利な「関西1デイパス」というものがあります。季節的に発売されるお得な切符ですが、冬に発売される「冬の関西1デイパス」には、このような記載があります。
平成27年12月31日ご利用開始の場合は、平成28年1月1日までご利用になれます。
“ワンデイパス”という名前の通り、この切符は通常有効期間が1日です。しかし、12月31日利用開始に限っては、1月1日まで利用できることになり、これってツーデイパスになるよね?というさらにお得な切符になります。
この切符が継続乗車を適用したかどうかは解釈がわかれそうですが(そもそもフリー切符ですから乗降り自由なので)、記載がある以上使えことができるでしょう。
その他のフリー切符も使える場合もあるかもしれません。年末年始お出かけの予定がある人はチェックすると良いでしょうか。
2日間にかけて大回り乗車ができるのは大晦日から元旦にかけて。まだずっと先のことになります。その間ゆっくりルートでも検討してみてはいかがでしょうか?
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