砂糖への健康リスク課税って本当!? 国を挙げて糖質制限

砂糖イメージ

 

厚生労働省が2015年6月に発表した「保健医療2035提言書」の中に、将来の医療福祉に関して信じられないような提案がありました。

それは、

砂糖への健康リスク課税

砂糖が嗜好品だから課税するのではなく、健康リスクが高いので課税するという提案です。

健康にとって悪者扱いされた砂糖。砂糖への健康リスク課税は果たして実現されるのでしょうか?

 

 

 

かつてはあった砂糖消費税

 

砂糖に課税というと、実は平成元年の消費税導入前に「砂糖消費税」というものがありました。

しかし、これは砂糖が健康に良くないから課税されたのではなく、

 

砂糖は嗜好品。つまり砂糖はぜいたく品だから課税されました。

 

お酒やたばこなどが課税されるのと同じ理屈です。

 

今でこそ「砂糖がぜいたく品?」という感じですが、砂糖消費税が導入されたのが、明治34年。

当時は砂糖がぜいたく品だったわけで、そのまま平成元年ぐらいまで続いてきたわけです。

 

しかし、今回の提案はぜいたく品だからではなく、

 

健康に悪いから税金とっちゃうぞ

 

という理屈。実は日本では酒やたばこも健康に悪いから税金をかけられているのではなく、ぜいたく品だからという理由で課税をされています。

 

かなり砂糖は、健康にとって悪者にされていますね。

 

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砂糖はそんなに健康に良くないの?

 

厚生労働省の提言に悪者扱いされた砂糖ですがそんなに身体に悪いのでしょうか?

タバコが身体に悪いのはかなりわかりやすいのですが、砂糖はたしかに摂りすぎると太る原因になりそうですが、それほど身体に悪いようには見えないという人も多いはず。

 

砂糖が身体に悪いということでわかりやすいのが糖尿病です。

 

糖尿病はここ10年で77,000人ほど増加しており、ますます問題視されています。

 

この糖尿病になる大きな原因が糖質です(砂糖だけではありませんが)。

 

糖尿病のうち2型糖尿病は、生活習慣が原因ですが、インスリンというものの分泌が減少したことによるのが主な原因です。

 

砂糖などの糖質がなぜ糖尿病の引き金になるかというと、

 

糖質特に精製された砂糖を摂ると急激に血糖値が上昇します。

 

血糖値が上昇すると、すい臓からインスリンが分泌されます。

 

インスリンはブドウ糖を細胞の中に運ぶことによって、血糖値を下げてくれます。

このように血糖値を下げるためには、インスリンは欠かせません。

このインスリンの分泌量が少なくなると、血糖値が上がっても下がらなくなってしまいます。

その結果血液中にブドウ糖が余ってきます。なぜならインスリンがブドウ糖を細胞の中にあまり運んでくれないからです。

血液中にブドウ糖が余ると、尿にブドウ糖が漏れでる、そして糖尿病になるわけです。

 

つまり、血糖値を急上昇させるような砂糖は、インスリンを酷使することによって、インスリンの分泌量に影響を与えるわけです。砂糖が健康に良くないという理由は、まずこれです。

 

これ以外にももっと大胆に砂糖を健康に悪いものとしている人はいます。

 

有名な人でこの人。多くの書籍を出していますが、砂糖は中毒性があるマイルドドラックとしています。酒やたばこなどと同じ、いやそれ以上覚せい剤やなどと同じような扱いです。

 

砂糖に課税をしている国はある?

 

砂糖に課税している国というのは現在のところほとんどありません。

日本が砂糖消費税を廃止したように、アメリカやイギリスでもかつてあった砂糖税は廃止されています。

砂糖そのものへの課税ではなく、砂糖が含まれているものに対して課税されている例はあります。

たとえば、ハンガリーでは糖分などを多く含む食品に国民健康製品税が課税されています。

フランスでも、砂糖や人工甘味料を含む清涼飲料水に課税されているという例があります。

ハンガリーの例などは健康を意識したもので、今回の提言のあった健康リスクが高いということと似た課税方法といえるのではないでしょうか。

 

砂糖への健康リスク税は実現するか?

 

砂糖への健康リスク税が実現するかは現在のところ非常に難しいと思います。

なぜなら、砂糖以外でも健康に良くないとの指摘がある中、砂糖だけをターゲットにするのはやはり難しいでしょう。

 

また、業界や砂糖の産地からの圧力もあるでしょう。

 

サトウキビやてん菜の産出額は年々減ってきており、大変厳しい状況にあります。

その状況下に、砂糖の健康リスク税で悪者扱いされると、産出額減少にまますます拍車がかかるでしょう。

サトウキビやてん菜の農家が多くある、沖縄や北海道の反対は強いと思います。

 

最近では糖質制限ダイエットや糖質を制限することによる健康法が脚光を浴びています。その結果として多くの人が糖質制限に取り組んでいます。

この流れが進むと、別に砂糖に課税されても、痛くなる人も少なくなり砂糖健康リスク税を導入する流れの一つになるかもしれませんが、果たしてどうなるのでしょうか?

 

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