ホームドアは鉄道自殺を防ぐのに効果が高いようだ ロープ式の場合はどうなんだろう?

ホームドアイメージ

 

駅のホームドアの設置が進んでいます。首都圏の大動脈JR山手線では、2016年3月末までに、全29駅のうち23駅でホームドアの設置が完了しています。

 

山手線に限ってはほとんどの駅で設置されていますが、まだまだ全国的には設置が進んでいない状況もあります。設置が進まない理由は、費用のこともありますが、実際の効果についても懐疑的な考え方もあったのが影響しているかもしれません。

 

ただ、ホームドアの設置は、実際には鉄道自殺を防ぐのにかなりの効果を上げているようです。

 

ホームドアを乗り越えれば、ホームに飛び込むことができるので、効果がないという考え方もありました。しかし、乗り越えることが心理的な負担になるのか、確実に自殺の件数は減っているようです。

 

でも、最近はホームドアの形態も様々で、「ロープ式」なんてものも登場していますが、果たして効果はあるのでしょうか?

 

 

山手線ではホームドア設置で自殺が激減

 

山手線のホームドアの設置は、2013年頃から本格化しました。設置をしてそれほどの期間が経っていないため、数字もそれほど高い信頼性があるわけではありませんが、それでもその変化は顕著です。

 

山の手線内でホームドアが設置されている23駅では2005年度以降設置前までに発生した自殺は74件。しかし、ホームドア設置後は1件も起きていません。

 
鉄道自殺防ぐ「ホームドア設置」は効果絶大だ | 通勤電車 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

 

 

 

設置後時があまり経ってないことを割り引いても、かなり顕著な数字で驚きです。さらに、自殺を含めた人身事故全体でも、23駅では2005年度以降設置前まで合計計168件でした。

 

しかし、設置よく年度以降はわずか1件ということで、かなりの効果がみてとれます。今後数年が経つと、数字の信頼性も上がりますから、どのように数字が変わるのかは興味のあるところです。

 

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札幌地下鉄でも効果はハッキリと出ている

 

札幌市営地下鉄では2013年3月に前駅でホームドアの設置が完了しています。2015年度以降ホームドア設置前までの人身事故は合計で36件、自殺は合計で23件。

 

しかし、2014年度以降は人身事故は1つも起こっていない。自殺の名所などでは、自殺をすることを考えなおすように看板が設置していますが、ホームドアはそんな看板以上に自殺を思い直す“壁”になっているのかもしれません。

 

 

東京メトロでも自殺件数は8割減少

 

東京メトロでは、2014年2月までに、南北線、丸ノ内線、副都心線、有楽町線の4路線で、全駅のホームドアが設置がなされています。

 

ホームドア設置後の翌年度1以降で自殺は2件。しかし、全駅ホームドア設置前までは4路線で合計の自殺件数が12件だったことを考えると、8割以上減少している結果。

 

さらに、自殺を含めた人身事故であれば、34件から2件に激減しています。確実にいえることは、口論などでときおりホームから突き落とすような事件が度々起こっていますが、そのような事件はホームドアがあれば、防げること。

 

まさか、人を抱えてホームドアから突き落とすようなことは、よほどの力がない限りできないでしょうからね。

 

 

ロープ式のホームドアの場合はどうなんだろう?

 

ホームドアといえば、ドアが横に開閉するものというイメージがありますが、全国には変わったホームドアが存在します。それが、このロープ式のホームドア。

 

 

ロープというのがそもそも斬新ですが、さらに横に開閉するのではなく、上下にロープが動き乗り降りできるというタイプのホームドア(ホームロープ!?)です。

 

関西地方は、首都圏など比べるとホームドアの設置が遅れているのですが、特にJR西日本では異なった扉の数の車両が混在しているという状況がありました。そのため停車位置が各列車で違うわけです。

 

停車位置が列車によって異なるため、一般的なホームドアは設置できません。そのため、苦肉の策としてこのようなホームドアを設置したわけです。

 

アイデアとしてはよく考えたとは思いますが、これで本当に人身事故や自殺の防止になるのでしょうか?ロープですから、ホームドアに比べてはるかに簡単に乗り越えることはできそうです。

 

安全性ですが、ポールがステンレスになっており、人が寄りかかっても簡単に倒れないような設計になっています。

 

まあ、プロレスのロープでさえ、レスラーが簡単にはロープの外へ出されることはないですからね。それを考えると一応安全なのかもしれません。

 

さらにロープに近づくとセンサーが反応し、「ロープから離れてください」というアナウンスが流れます。これはもしかして自殺をしようとする人を思い直すキッカケを作ることができるかもしれません。

 

JR西日本のこの斬新なホームドアは今年になって設置されたため、まだ自殺や人身事故が減っているかどうかのデータはありません。

 

この「ロープ昇降式ホームドア」でも、自殺や人身事故が減るのかどうかについては、とても興味があります。JR西日本の発表が待たれますね。

 

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