電車に乗らない小池都知事は満員電車を解消できるか? 東京の満員電車はなくならない根拠

満員電車イメージ

 

先の都知事選で、圧勝した小池新都知事、公約では「東京の満員電車」をなくすというのが話題になりました。2階建て車両の導入することで満員電車をなくすということですが、現実的にはどうなのでしょうか?

 

都営地下鉄以外の鉄道は、すべて民間になるわけですから、2階建て車両を導入するというのは都知事の公約としては、違和感があります。

 

都営地下鉄を2階建て車両にするなら、まだわかりますが、地下鉄を2階建てにするのは、技術的には相当難しいことは想像に難くないでしょう。

 

果たして小池都知事は本当に東京から満員電車をなくすことができるのでしょうか? ほとんどの人が「そんなことは無理だろう」と思っている話題について取り上げてみます。

 

 

小池都知事は電車に乗らないらしい

 

こちらの記事では、「東京の満員電車をゼロにできるか?」について技術的なことも書かれています。その中で、気になったのは小池都知事は電車に乗らないようです。

 
杉山淳一の「週刊鉄道経済」:「電車には乗りません」と語った小池都知事は満員電車をゼロにできるか (1/4) – ITmedia ビジネスオンライン

 

 

まあ、国会議員だから当然なのかもしれませんが、現在の東京の電車の混み具合はもしかして理解していなかったのか可能性はなくもないです。

 

単純に2階建てにすれば、2倍多く人を運べるので、満員電車は解消できそうですが、そこには様々なハードルがあります。

 

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2階建てにすればこんな問題が

 

現在の電車を2階建てにするには、様々なハードルがあります。現在でもJR東日本では、215系という観光や有料座席で快適に利用するための2階建ての車両はあります。また、有料座席のグリーン車も2階建てになっています。

 

しかし、満員電車を解消するためには、一般の通勤列車も2階建てにする必要があり、技術的にもいろいろなハードルがあります。

 

技術的なことは、ココで語るのは省きますが、どう考えても難しいのが電車の乗り降りです。現在の駅のホームのまま2階建て車両にすると、当然ですが列車の乗り降りに時間がかかります。

 

電車の乗り降りに時間がかかると、当然所要時間も増えます。また、遅延の原因になったり、乗り降りが遅いためにホーム内が人で今以上に溢れるということも想定されます。

 

そうすると、2階建て車両に合わせて、ホームも2階建てにするという案も出てきそうですが、莫大な費用がかかります。民間の鉄道会社は負担を嫌うでしょうし、すべてを税金でというのもどうでしょうか?

 

さらに、ホームを2階建てにするタイミングも難しいそうです。現在のホームを使いながら、2階建てホームに改良して行かなければいけないですからね。

 

現実的には、車両をすべて2階建てにするのはハードルが高すぎて、ほとんど無理と言わざるをえないでしょう。

 

 

時差通勤やサテライトオフィスを推進するのは?

 

満員電車を解消するための方法は、2階建て車両にするだけではなく、時差通勤をもっと推進するという方法がまずあります。

 

満員電車を、乗車率何%と見るかで変わってくるでしょうが、時差通勤をどれだけ推進しようとも、根本的な解決にはならないかしれません。

 

確かに朝晩のラッシュ時は、混雑度は凄まじいですが、それ以外の時間帯でも混みあうときも少なくありません。そもそも人が多過ぎますから。

 

また、日本人の感覚で、「みんなと一緒が良い」というもの、時差通勤のハードルになっているかもしれません。

 

サテライトオフィスを推進するのはどうでしょうか?自宅で仕事をすれば、通勤電車に乗る必要がなくなるので、劇的に満員電車の解消になりそうです。

 

しかし、サテライトオフィスで自宅で仕事をするのも、心理的なハードルが大きいのでしょうが、なかなか進みません。そもそもサテライトオフィスが進むぐらいなら、省庁移転など東京一極集中是正の改善にもなってもおかしくないです。

 

 

東京一極集中是正は全く進まない

 

省庁移転の議論があり、文化庁が京都へ移転する実験がなされています。ただ、これも、サテライトでは業務の遂行に重大な支障があるなどという意見もあり、一筋縄ではいきません。

 

事実、文化庁の他にも省庁移転の候補はあったわけですが、文化庁以外は見送りという結果になっています。抵抗も強いのかなかなか進みません。

 

現在のような、何でも東京に集まる社会では、ますます格差が開くばかり。最低賃金の見直しなどで格差是正にも動いていますが、現実は地方と東京の賃金格差は大きいです。

 

東京のマクドナルでは、時給1500円というのも出てきています。田舎では、おそらくこの約半分ぐらいしかありません。これでは東京にどんどん人が集まるのも無理はありません。

 

特に関東周辺では、多少通勤を無理をしてでも、東京に働きに出るという気持ちになるでしょう。どんどん人が流入すれば、満員電車はなくなりません。

 

さらに、最近は外国人観光客も増えていますし、今後はもっと増えますから。

 

東京の満員電車を減らすのには、機能を移転して一極集中を是正するのが一番手っ取り早いです。しかし、抵抗が強いのか、なかなか進まないし、その期待も今後も難しいかもしれません。

 

 

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